問1 浄化槽と下水道はどのように違うのですか?
回答  浄化槽も下水道も、微生物の働きによって汚水をきれいにして放流するという事は同じですが、主な違いは、設置・管理の主体と処理対象汚水の種類です。
 下水道は、し尿、生活雑排水といった生活排水の他に工場廃水や雨水も併せて処理し、市町村都道府県により設置や管理がなされております。近年の傾向は、雨水を取り込まない分流式下水道の方向にあります。
 浄化槽は、公共若しくは民間、個人が設置し、その持ち主が自ら管理することになります。浄化槽は、各家庭に設置される小規模なものから団地等に設置される大規模なものまで様々な種類があり、様々な実情に合わせて浄化槽を選び、設置することが可能です。
 近年浄化槽は、下水道との経済効率の比較、水環境保全等の観点から、 自治体(市・町)が直接浄化槽を管理する、浄化槽市町村整備推進事業で設置された浄化槽が増えてきています。

問2 合併処理浄化槽を設置する場合には補助金が出ると聞きましたが、どのようなものですか?
回答  合併処理浄化槽を個人で設置しようとする場合、昭和62年度に環境省(当時は厚生省)が補助金を出す制度を創設しています。これは、合併処理浄化槽を設置しようとする人が、市町村に「補助金交付申請書」を提出して、合併処理浄化槽の設置費用と単独処理浄化槽を設置すれば掛かるであろう費用との差額分について補助金の交付を受ける制度です。
 詳しい内容については市町にお問い合わせ下さい。

問3 透視度やBODが水の汚れの指標として使われているそうですが、これらはどういうものですか?
回答  透視度は水の濁りの程度を表す指標で、透視度計というガラス又はプラスチック製の円筒の底部についた標識を明らかに識別できる水の深さをセンチメートルで表したものです。濁っていればいるほど透視度は小さくなりますし、透明なほど透視度は大きくなります。
 BOD(Biochemical OxygenDemand:生物化学的酸素要求量)は、微生物が水中に溶け込んでいる汚れの原因となる有機物質を食べながら成長する際に必要とする酸素の量をいいます。微生物の餌となる有機物質が多ければ多いほど微生物の消費する酸素量は多くなり、逆に有機物質が少ないと消費する酸素量は少なくなります。このことから、BODの値が大きいほど水中に汚れの原因が多く存在するということで、BODは水質汚濁の指標と言われています。

問4 浄化槽法という法律があるそうですが、それはどういったものですか?
回答  毎年、多くの浄化槽が新たに設置され、下水道と共にわが国の水洗化人口を担っており、私たちの生活の中に根ざした、なくてはならない存在となっています。以前はトイレの水洗化のみを目的として単独処理浄化槽が普及してきました。これからは、さらに住みよい暮らし、美しい環境を守るためにも、私たちは合併処理浄化槽を適正に設置し、管理していかなければなりません。因みに、平成13年4月以降は原則として合併処理浄化槽しか設置できないことになっています。
 浄化槽法が制定されたのは昭和58年5月ですが、浄化槽法では、浄化槽の製造、施工、保守点検、清掃などがきちんと行われるよう技術上の基準を定めて規制したり、浄化槽関係の事業に従事する関係業者の責任を明確にしたり、資格制度を定めたりしているほか、浄化槽の使用者に対しても正しく使用するよう義務付けています。

問5 保守点検も清掃も業者にて行っているのに、それでも年に1回の法定検査は受けなければなりませんか?
回答  保守点検や清掃を行っていても、年に1回の法定検査を受けなければなりません。「浄化槽法」では、浄化槽管理者には保守点検や清掃とは別に、都道府県知事が指定する指定検査機関による年1回の定期検査(11条検査)を受けることが義務付けられています。
 浄化槽を設置した所有者は、きれいな放流水を確保し、環境へ悪い影響を及ぼさないように維持管理に努めなければなりません。その内容、方法については、「浄化槽法」という法律のなかで定められており、そのひとつが、「保守点検」であり、「清掃」であり「法定検査」です。
 点検、清掃は、きれいな放流水を確保するために行うメンテナンスです。それに対して、年1回の定期検査というのは、浄化槽管理者が、浄化槽を正常な状態に維持するための保守点検を基準どおりに行っているかを含め、清掃や使用の準則の遵守状況や浄化槽の外観、これまでの保守点検、清掃及び検査に関する書類、放流水質等の状況について、第三者機関である指定検査機関が都道府県知事の代わりに公正中立に検査を行うものです。
 そして、法定検査の結果は県、市町へ報告がされます。
 保守点検、清掃と年1回の定期検査は趣旨、内容が異なり、目的、作業内容も違い、全く別の観点から行われているものです。従って、保守点検や清掃を行っていても、この検査は受けなければなりません。

問6 浄化槽の保守点検の記録はどのくらい保存するのですか?
回答  浄化槽の保守点検の記録は浄化槽の管理状況を示すものであり、とても大切なものです。
 浄化槽管理者が保守点検を委託をした場合は、委託を受けた者(浄化槽保守点検業者又は浄化槽管理士)が記録を2部作成して1部を浄化槽管理者に渡し、1部を自ら3年間保存しなければなりません。一方、記録を渡された浄化槽管理者はその記録を3年間保存しなければなりません。
 また、指定検査機関が行う浄化槽の設置後等の水質検査(7条検査)と年1回の定期検査(11条検査)における書類検査では、この保守点検の記録に基づいて、これまで適正に保守点検が行われてきているかについて判断することとなりますので、大切に保存しておいてください。

問7 浄化槽の清掃の記録はどのくらい保存するのですか?
回答  浄化槽管理者が清掃を委託した場合は、委託を受けた者(浄化槽清掃業者)が記録を2部作成して1部を浄化槽管理者に渡し、1部を浄化槽清掃業者自ら3年間保存しなければならないことになっていますが、記録を渡された浄化槽管理者もその記録を3年間保存しなければなりません。
 この清掃の記録は、指定検査機関が行う検査の際に清掃が適切に行われてきているかについて判断する資料の1つとしても使われますので、大切に保存しておいてください。

問8 定期検査(11条)の受検の依頼はどうすればよいのでしょうか?
回答  指定検査機関から受検の案内を送付させていただいております。受検の案内が届きましたら、速やかに受検の手続きをしてください。もし案内が届かない場合は、指定検査機関(一般財団法人 三重県水質検査センター)までご連絡ください。

問9 法定検査の検査後、「不適正」の検査結果通知をもらいましたが、どうすればよいのでしょうか?
回答  検査機関は、検査を終了した後、検査結果書を作成し、浄化槽管理者へ提出することになっており、この検査結果書に、@適正、Aおおむね適正、B不適正の3段階の判定が記載されることになっています。
 ここで「不適正」と判断されたということは、検査を受けた浄化槽の設置及び維持管理に関し、法に基づく浄化槽の構造、工事、保守点検及び清掃に係る諸基準に違反しているおそれがあると考えられ、改善の必要性が認められる場合をいいます。
 このため、「不適正」という通知をもらった場合には、検査結果書に従い、自らの浄化槽の状態、改善点を把握し、浄化槽工事業者、浄化槽保守点検業者等契約を結んでいる業者と相談の上、適切な措置をとってください。

※参考資料:浄化槽Q&A(社団法人 全国浄化槽団体連合会発行)


 
◇ 浄化槽に関係する人たち

T.

【浄化槽管理者とは】
 当該浄化槽の所有者、占有者、その他の者で当該浄化槽の管理について権限を有する者を「浄化槽管理者」という。

[浄化槽法第7条]

【浄化槽管理者】の義務
 浄化槽管理者は、環境省令で定めるところにより、毎年1回(環境省令で定める場合にあっては、環境省令で定める回数)、 浄化槽の保守点検及び浄化槽の清掃をしなければならない。

[浄化槽法第10条]

 浄化槽管理者は、指定検査機関の行う水質に関する検査を受けなければならない。

[浄化槽法第7、11条]

.

U.

【浄化槽設備士】とは
 浄化槽設備士は、国土交通大臣から浄化槽設備士の免状を受けて浄化槽の工事(設置又は構造・規模の変更)を実地に監督する者です。
 浄化槽設備士の資格を取得するには@浄化槽設備士試験(国家資格)に合格した者、又はA建設業法に基づく管工事施工管理に係る技術検定に合格後、浄化槽設備士講習の課程を修了した者です。

V.

【浄化槽工事業者】とは
 浄化槽の工事は、都道府県知事に登録を受け、又は届出をしている工事業者でなければ業として行うことができません。実際に工事を行うときは、「浄化槽設備士」の国家資格を持っている者が工事を行うか、又はその者の監督のもとに行われます。

[浄化槽法第21、33条]

 浄化槽工事は、浄化槽工事の技術上の基準に従って行わなければなりません。

[浄化槽法第6条]

W.

【浄化槽管理士】とは
 浄化槽管理士は、環境大臣から浄化槽管理士の免状を受けて、浄化槽の保守点検(点検、調整、修理)の業務に従事する者です。
 浄化槽管理士の資格を取得するのは、@浄化槽管理士試験(国家試験)に合格した者、又は浄化槽管理士講習の課程を修了した者です。

X.

【浄化槽の保守点検業者】とは
 浄化槽の保守点検を業とする者は、都道府県知事の登録を受けなければ浄化槽の保守点検の業としては行うことができません。三重県の場合、三重県条例第26号「三重県浄化槽保守点検業者の登録に関する条例」により規定されています。
 浄化槽の保守点検は、浄化槽の保守点検の技術上の基準に従って行わなければなりません。

[浄化槽法第8条]

Y.

【浄化槽の技術管理者】とは
 技術管理者の資格は、浄化槽管理士の資格を有し、かつ浄化槽の保守点検及び清掃に関する技術上の業務に関し、2年以上実務に従事した経験を有する者又はこれと同等以上の知識及び技能を有すると認められる者を言います。『浄化槽技術管理者講習会修了者』

[環境省関係浄化槽法施行規則 第8条]

 浄化槽は、小型のものから大型のものまで、様々な大きさのものがあります。大型の浄化槽は、その操作について相当高度な知識及び技能が要求されます。処理対象人員が501人以上の浄化槽については基本的に技術管理者を専従で置くこととなっています。

[浄化槽法第10条第2項]

Z.

【浄化槽清掃技術者】とは
 浄化槽清掃技術者は、浄化槽の清掃実務経験が2年以上あり、浄化槽の清掃に関する専門的知識、技能を有する者を言います。『浄化槽清掃技術講習会修了者』

[環境省関係浄化槽法施行規則 第11条第4号]

[.

【浄化槽清掃業者】とは
 浄化槽清掃業を営もうとする者は、業を行おうとする区域を管轄する市町村長の許可を受けた者です。

[浄化槽法第35条 第1項]

浄化槽の清掃によって引き出された汚泥等を収集、運搬又は処分を行うために、一般廃棄物処理業の許可を市町村から受けた者です。

[廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第7条第1項]

   

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